山形県庄内(鶴岡市・酒田市)での空き家再生・活用。補助金・節税のアドバイスをする空き家のお医者さん

相続税路線価と固定資産税路線価の違いを徹底解説

相続税路線価と固定資産税路線価の違いを徹底解説

不動産の評価において重要な指標となる「路線価」。特に相続税路線価と固定資産税路線価の違いについて、詳しく解説します。これらの違いを理解することは、不動産取引や相続において非常に重要なのでぜひご一読ください。

路線価とは

路線価とは、道路に面する土地の1平方メートルあたりの評価額を示す指標です。主に相続税や贈与税の計算に利用され、国税庁が毎年公表しています。この評価基準は、土地の市場価値を反映しており、地域ごとに異なる価格が設定されています。

令和6年分財産評価基準を見る

 

路線価の計算方法

土地の評価額は以下の計算式で算出されます。

土地評価額 = 路線価 × 奥行価格補正率※1 × 土地面積

※1 奥行価格補正率:接面道路からの距離に応じて設定される係数。土地の奥行きが長くなるほど評価額が減少する傾向を反映します。

 

路線価に影響を与える要因

路線価は様々な要因によって変動します。

  1. 地域の発展状況:都市開発や再開発の進展により上昇

  2. 交通の利便性:公共交通機関へのアクセスの良さ

  3. 周辺環境:商業施設、学校、病院などの proximity(近接性)

  4. 経済状況:景気動向や不動産市場の変化

 

個人的には、土地の価値を計るのに、以下も考慮しています。
こちらは不動産投資をする際には最小頂くといいと思います。

 

  1. 整形・不整形:もちろん整形に近い方が価値が高いです。

  2. 通り抜け出来るか:行き止まりの道路に面した土地の場合で、行き止まりの正面や、路地の奥に入るにしたがって価値が下がると考えています。

  3. 土地面積:大きすぎても小さすぎても扱いに困ります。土地としての価値を考えた場合、住宅を建てる人にとって最も買いやすい、もしくは欲しがる大きさに近いほど人気もあり、価値が高いです。※これは地域差もありますので、ここではあえて大きさを明記しません。

 

以上の項目についても、土地としての価値を算出する際の参考にして欲しいです。価値が低いとされている項目に該当する場合は、その度合いに応じて補正率を上げて検討されることをお勧めします。
売るときも、買うときも、です。

 

相続税路線価と固定資産税路線価の違い

目的による違い

相続税路線価は相続税・贈与税の計算に使用され、固定資産税路線価は固定資産税の算出に用いられます。この目的の違いにより、評価方法や基準も異なってきます。

不動産賃貸業においては相続税路線価を参考にすることが多いです。

 

評価基準の違い

相続税路線価は公示価格の約80%を目安としているのに対し、固定資産税路線価は公示価格の約70%程度を基準としています。この違いは、それぞれの税金の性質や目的を反映したものです。

 

更新頻度の違い

相続税路線価は国税庁により毎年更新され、1月1日時点の価格を基準に7月に発表されます。一方、固定資産税路線価は地方自治体により3年ごとに見直しが行われます。この更新頻度の違いにより、地価変動への対応にも差が生じますので注意が必要です。

 

複数の道路に面する場合の評価方法

土地が二つの道路に面している場合(角地など)は、より複雑な計算方法が適用されます。正面と側面、または正面と裏面に道路がある場合、それぞれの路線価を考慮した計算が必要となります。

具体的な計算例

例えば、正面路線価が100万円/㎡、側面路線価が80万円/㎡の角地で、土地面積が200㎡の場合

  • 相続税評価額の場合: 基本となる正面路線価に加えて、側面路線価も考慮した計算が行われます。

  • 固定資産税評価額の場合: 同様の計算方法ですが、基準となる路線価が異なるため、最終的な評価額も変わってきます。

 

路線価の実務的な活用

路線価は以下のような場面で活用されています。

  1. 相続・贈与の税額計算

  2. 不動産取引における価格設定の参考指標

  3. 資産管理における評価基準

  4. 固定資産税額の算定基礎

 

まとめ

路線価は、土地の評価において重要な役割を果たしています。

特に、相続税路線価と固定資産税路線価の違いを理解することは、適切な税務申告や不動産取引を行う上で非常に重要です。更新頻度や評価基準の違いを把握し、目的に応じて適切な路線価を参照することで、より正確な土地の評価が可能となります。

また、複数の道路に面する土地の評価など、特殊なケースにおいては、専門家への相談を検討することをお勧めします。路線価は不動産評価の基準として広く活用されていますが、実際の取引価格や市場価値とは異なる場合もあることを念頭に置く必要があります。

路線価の基本的な知識はこのくらいでしょうか。
次回は、路線価の表示がない場合の考え方をまとめたいと思います。

 

関連記事

相続税路線価と固定資産税路線価の違いを徹底解説

破綻する大家さん”5選 ”〜失敗を避けるために知っておきたいポイント〜

「小さくはじめて失敗しない、身の丈”大家さん”のすゝめ」

大家さんになりたいけど・・・

  • 知識が無い

  • お金が無い

  • なにから始めていいかわからない

そんな方に向けて、
「小さくはじめて失敗しない、身の丈”大家さん”のすゝめ」
という講座を、全国に発信しております。

 

わたしのもとには、自己資金があまりないけど、未来のために資産を創りたいという想いを抱いた受講生さんが集まってきます。
身の丈大家さんになるための知識や、資産を拡大していくしくみづくり、みんなで成長できる環境を提供して、喜んでいただいています😊

最新記事の更新情報はインスタグラムのストーリーズでお知らせしています。

フォローしてお待ちくださいね😊

いいね・シェアもうれしいです💕

 

さくまさちこ

さくまさちこ

職人一家で生まれ育ち、自然と建築業界に身を置くようになってはや30年。
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
2級建築士
既存住宅状況調査技術者
住環境福祉コーディネーター2級
競売不動産取扱主任者
ヨガインストラクター
3つの国家資格と、その他の資格をいくつか持ち、 不動産に関する総合的な知識と経験を活かして、 お客様のお家のお困りごとをお伺いして、 資産を守るお手伝いをしています。

お気軽に下の「+」をタップして
お問合せ下さい