空き家再生が空前のブームのいまでも、売れる不動産ばかりではありません。
売れない・売りにくい不動産の場合の処分方法を考えてみました。
目次
1.売れない空き家を処分する5つの方法
私は山形県鶴岡市で空き家のお医者さんをしています。
主に空き家の活用や処分についてご相談頂き、リフォーム・リノベーション・売買・解体など、総合的にお手伝いをしています。
冒頭でも書いたように、現在、空前の空き家再生ブームであり、こんな空き家どうしようもないでしょ!
というような物件でも買い手がついたりしますので、諦めないでご相談頂きたいものです。
今日は、「空き家を手放したいけど、なかなか売れない」そんな場合の対処方法を5つご紹介します。
1.解体やリフォームをして売り出す
売れない理由が建物の老朽化であるなら、建物を解体して土地として売ることが有効ですし、建物をリフォームして価値を上げて売ることも有効です。
最近はリフォームして売るお客様も多くなってきました。
しかし、デメリットもありますので注意が必要です。
建物を取り壊してしまうと、土地の固定資産税がなんと6倍になってしまいます。
すぐに買い手が見つかればいいですが、なかなか売却が決まらない場合は固定資産税は売主さんが支払う必要がありますので注意が必要です。
この場合は、借り手が見つかってから解体をすることで回避できます。
次に、建物をリフォームして売り出す場合は、リフォームしたからといって、必ずしも買主が現れるとは限らないこと、また、想定した金額で売れるとは限らないということにもご注意いただきたいです。
2.空き家バンク(つるおかランド・バンク)に登録する
全国で問題となっている空き家問題の解決策のひとつとして、各地に空き家バンクが設置されている市区町村が多くなっています。
わがまち山形県鶴岡市でも「つるおかランドバンク」という機関があり、空き家に関する様々な相談に乗ってくれます。
市や、地域の宅建業者、建築関連業者と連携したサービスをおこなっています。
コチラに空き家や空き地を登録しておくことで、買い手が見つかる場合もあります。
しかし、ご覧になっていただけると分かるとおり、通常の市場で売れない、売りにくい物件が集まっているという印象がぬぐえません。
最終手段と考えていいかもしれませんね。
3.空き家を寄付・譲渡する
最近、法律が変わり、国が寄付を受け入れるようになったようです。
しかし、この寄付をするのが簡単ではなく、条件クリアする必要があったり、寄付をするのにお金がかかったりしますので、実際はほとんど実例が無い状態のようです。
問題を抱えた空き家が欲しい人はいないですし、当然、自治体も問題のある不動産を寄付されても困る・・・ということでしょうね😅
4.相続放棄をする
そもそも相続しない。
という選択をする方もいらっしゃいます。
この場合、相続財産を部分的に相続する、しな
いを選べるわけではありませんので、相続しない場合は、相続財産の全てを放棄する必要があります。
大きな借金がある場合や、よほどの負の遺産がある場合、もしくはなんの資産もない場合は放棄を考えていいと思いますが、不動産以外の財産がある場合は、放棄しないほうがいいでしょうね。
5.不動産買取業者に直接売却する
買取業者が最近はとても増えています。
再販が目的であったり、収益物件として保有する場合など、様々です。
この場合は、一般の市場に出回るよりもかなり安い金額で買いたたかれてしまいますので注意が必要です。
しかし、この場合は、にこにこ現金支払いで速やかに売却できるので利用される方も多いです。
不動産が劣化して売れなくなる前に、買取してもらって、現金での財産分与をされるご家族もいらっしゃるようです。
ある意味かしこい選択ですが、資本が流れてしまうので、出来れば地元企業や自治体にお金が落ちるようにお気遣いいただけると、のちのち我が子たちの世代が喜ぶと思います。
2.売れない空き家は、空き家のお医者さんに相談💡✨
前章では簡単に不動産の処分方法を5つご紹介しましたが、処分できない物件はどこまで行っても処分が難しいのが実情です。
とくに山形県鶴岡市のような田舎では、欲しい人がいない不動産は、ほとんどタダ同然の価格で売買されることも珍しくありません。
なんだったら、タダでもいいから手放したい人や、お金を払ってもいいから手放したい人すらいるんです。
不動産の売買価格に依存している仲介手数料もほんのわずかとなり、そんなお金にならない不動産の売却に親身になってくれる宅建業者はごく稀なんです。
そこで、空き家のお医者さんの出番です。
空き家の所有者さんと、空き家を活用したい人の両方からご相談を受け、相互のマッチングを行っています。
仲介ではなく、相談業務ですので有料となりますが、空き家の処分や再生、活用、マッチングなど、それぞれに合わせたサービスを提供しているんです。
3.売れない空き家は、どんな風に使ってもらえるかを考える
私のところには、空き家を手放したいという人よりも、空き家を探してほしいというご依頼のほうが多く相談が来ます。
空き家を活用したいというニーズがあるということを、肌で感じているんです。
しかし、空き家を手放したい人はなかなか現れませんし、むしろ処分を諦めている人もいるような気がしています。
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田舎だから・・・
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山あいだから・・・
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建物が古いから・・・
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道路付けが悪いから・・・
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駐車スペースがないから・・・
たしかに、売りにくい条件ではありますが、絶対に処分できないわけではありません。
要は、どんな人なら必要としてくれるかを考えればいいんです。
2拠点生活の流行、スローライフの流行、古民家の流行、農家になりたい若い人も一定数います。
家じまい、実家じまいにお悩みの庄内のみなさん、まだまだ諦める必要はありません。