空き家さしあげます。0円物件が増えている中で、なぜ0円なの?とか、ほんとにタダでもらえるの?と言った問い合わせが多いので、少し掘り下げてみたいと思います。
1.なぜ、空き家を差し上げたいのか。
現在、国内の住宅の7件に1件が空き家となっていると言われています。
その多くは、両親が住んでいた家を相続したものや、住んでいた高齢者が施設に入るなどして空き家になったものが多いと言われています。
居住者が長年住まわれたお家が突然空き家になるわけなので、家具や荷物はそのまま残っている場合が多く、ご家族やご遺族が、不動産や残置物の取り扱いに困っているケースが見受けられます。
その多くは、問題を先送りにされ、放置されている場合が多く、無駄と知りながらも固定資産税や建物維持費を支払い続けている場合も多いんです。
中でも、地方の空き家の多くは、普通に売り出しても買手がつかないような不動産も多く、売却を諦めかけていたケースも多いようです。
しかし、現在、地方への移住や、2拠点生活がブームとなっており、空き家界隈がにわかに活気が出てきました❣
山形県鶴岡市で”空き家のお医者さん”をしている私のところにも、
「空き家を探しています」
という問い合わせがかなり舞い込んでいます。
その数は、空き家を手放したいという問い合わせをはるかに上回るんです😳
このブームを受け、
これまで持て余していた不動産を、”格安”で、場合によっては”0円”でお譲りしたい。
という所有者さんも出てきており、ここに売りたい人と、買いたい人のマーケットが出来ています。
古家を取り壊すのではなく、再生して活用していただく機会が増えてきて、とてもいい流れになってきたと感じています。
2.0円空き家の注意点
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維持費や税金を払い続けるより、タダでもいいので手放したい。
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有効に使ってくれる人に使ってもらいたい。
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とにかくすぐに手放したい。
そんな所有者さんが、0円空き家の供給者さんです。
その場合、無償譲渡と呼ばれますが、その際にもちゃんと契約を交わすことが通例です。
引き渡し後のトラブルが無いように、以下のような内容が多いです。
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遺された家具や不用品などの残置物もそのまま
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庭木や雑草の処理も買主におまかせ
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家屋の維持・修繕ももちろん買主負担
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水回りなどの住宅設備も現状引き渡し
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瑕疵担保責任免責(なにがあっても責任は持ちません)
とにかく、すべての責任は取りませんが、無料なのでいいですよね?
といった内容です。
これは、至極妥当な契約内容だと思いますし、買主もある一定の危険要素があることや、相応の修繕費用や維持費、税金や、売買の際に諸経費がかかることを理解しなければいけないと思います。
1.法律的には「贈与」
空き家を無料で譲り受ける場合、法律上において「贈与」の扱いとなります。
贈与とは、双方が同意のもと、無償で財産を受け渡すことです。
この場合、法律で決められた贈与の規定に従い、手続きをおこなわなければいけません。
その際、契約書の作成や移転登記、その他にも贈与税、不動産取得税や固定資産税もかかります。
ただし、空き家の資産価値が110万円に満たない場合、贈与税は課税されません!
資産価値が低いということは、土地が市街地ではない場合や土地がとても狭いなどの理由が考えられますので、ご自分のご希望に合う物件かどうか、注意が必要です。
2.不用品の処分費用
残置物がある場合、その処分費用も考慮に入れる必要があります。
田舎の不動産の場合、相当量の不用品があることが想定されます。
処分料が年々上がっていますし、分別も厳しくなっています。
もしご自分で片づけるとなれば、費用は抑えられますが、時間を要します。
数日から数週間かかることも想定できます。
業者さんに頼めばあっという間に終わりますが、何十万という費用が掛かると想定されます。
3.建物の修繕費用
建物がどの程度傷んでいるか、目で見てわかる部分については、契約前にある程度修繕箇所や費用を算出できます。
しかし、建物内の見えない部分は住んで初めて不具合に気づいたりすることもザラにあります。
空き家期間がみじかければまだいいですが、空き家期間が長ければ長いほど、不具合が出やすいので注意が必要です。
床は傷んでいませんか?
水回りの配管は傷んでいませんか?
ボイラーやエアコンは壊れていませんか?
いざ、使おうと思ったときに使えなかった。
しかも、その修繕費を予測していなかった。
となると、思いのほか費用がかさんでしまい、その物件をもらった意味が無くなってしまう可能性もあります。
契約の前に、
使える物件かどうか、
どのていど、どのくらいの時期に修繕が必要か、
ある程度想定できると安心ですよね😊
3.まとめ
目的に合った物件が見つかり、
それがタダや、タダ同然で手に入るとなれば、それに越したことはありません。
しかし、その所得にかかる費用や、所有してからの修繕費や維持費にあまりにもお金がかかるようでは意味がありません。
しかも、想定していなかったような事態や、想定以上の出費になった場合は目も当てられません。
そんなことの無いよう、契約前にしっかりと調査を行い、資金計画を行うと安心ですね😊
そんなわけで、空き家のお医者さんは
契約の前のセカンドオピニオンや、
建物状況を正しく知るための建物状況調査の
サービスを提供しています。
餅は餅屋
空き家は空き家の専門家へご相談ください😉