先日、鶴岡ランドバンクさんのご依頼で、
某商工会議所のみなさまが、空き家活用の成功事例として
「ゲストハウスわたうさぎ」を視察に訪れました。
目次
【1】全国から注目される“鶴岡の空き家活用”

当日は大型観光バスが静かな住宅街に停まり、
わたうさぎの前に15名ほどが降り立つ──
その光景は、鶴岡の空き家活用が
他地域から“学びたい”と思われる存在
になっていることを象徴していました。
そして今回の視察テーマはまさに、
「なぜこの事例が成功事例として選ばれたのか?」
という点です。
【2】つるおかランドバンクとは?
─ 空き家を「地域の資源」に変える要となる存在
まずはつるおかランドバンクさんによるレクチャーからスタート。
つるおかランドバンクは、
空き家所有者と活用希望者をつなぐ公的なマッチング機関です。
● 老朽化が心配
● 相続後の管理に困っている
● 売るべきか、解体するべきか迷っている
● 活用の道があるなら検討したい
そんな所有者に寄り添い、
物件調査・マッチング・助成制度の案内まで総合的にサポート。
「空き家を地域の力に変える」ための重要な役割を担っています。
今回の視察で“成功事例”として紹介された背景には、
このランドバンクの丁寧なサポートと、地域の取り組みが密接に関係しています。
【3】ゲストハウスわたうさぎは、なぜ成功事例とされたのか
─ 解体寸前の空き家が、地域に愛される民泊に変わるまで
わたうさぎは、もともと
「いっそ解体しようか……」
と所有者が迷っていた空き家でした。
わたしにご相談をいただいた際、空き家のお医者さんとして
私がお伝えしたのがこの言葉です。
「解体はいつでもできます。でも、その前に“活かす可能性”を一度だけ探してみませんか?」
そこから、
・建物の状態診断
・活用方法の検討
・宿泊需要や地域の導線分析
・助成制度の活用
といった、再生プロセスが一つずつ積み重なりました。
つるおかランドバンクさんの助成制度も大きな後押しとなり、
昭和28年新築の古民家は、
古家としての魅力をしっかり残したまま、宿泊施設として再生。
結果として、
国内外の旅行者に愛される“小さな民泊”へと生まれ変わりました。
ここに、成功事例として選ばれた理由があります。
✔ 解体を避け、建物の価値を活かしたこと
✔ 公的支援を適切に使ったこと
✔ 小規模でも実現できる空き家再生モデルであること
✔ 地域の魅力発信にもつながっていること
視察の方々からは、再生プロセスに対する関心が特に高く、
「同じようにできるだろうか?」
「活用の見極めポイントは?」
といった実務的な質問が多く寄せられました。

【4】視察で見えた“空き家活用のニーズ”
今回いただいた質問は、地域を問わず全国共通の悩みでした。
・再生前に必ずチェックすべきポイント
・民泊として活用する場合の手続き
・採算性の見方
・インバウンドの実際の動き
・冬季リスクと対策
空き家を「どうしたら活かせるのか」を
本気で知りたい方が本当に多いことを改めて実感しました。
成功事例として注目されるということは、
“再現性のあるモデル”として評価されているということ。
空き家再生の現場に携わる者として、大きな責任と同時に喜びも感じました。
【5】空き家のお医者さんとして、これからの取り組み
今回の視察で感じたのは、
空き家活用をサポートする専門家の存在は、これからますます必要になる
ということです。
そこで来春より、
空き家再生 × 民泊活用を包括的に支援する新サービス
(開業相談・再生支援・運用サポート・コンサルティング)
を本格的にスタートします。
空き家が「負担」から「資産」に変わる場面に何度も立ち会ってきたからこそ、
その経験を次の地域へ、次の所有者へ、しっかり届けたいと思っています。
鶴岡の成功が、次のまちの未来を照らすきっかけになればうれしいです。
今日の記事はここまで。
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