「年収の何倍まで」という目安、よく聞きますよね。
でも正直、わたしはこの表現が少し苦手です。
年収だけじゃ、何もわからないと思っているからです。
家族の人数も、車のローンも、生活の形も。
全部違うのに、同じ答えが出るはずがない。
中古住宅の購入の場合は、新築の場合とは多少違いもあるので、今日は中古住宅の購入とリフォーム費用についてまとめます。
目次
ベースは「手取り」の何%で考える
「いくらまで借りていい?」という問いに正直に答えようとすると、年収より手取りを基準に見てほしい。
年収は、税金や社会保険料が引かれる前の金額。実際に手元に入る手取りとは、けっこう差があります。
おすすめしているのは、手取り月収の20〜25%以内を返済額の目安にすること。
手取り30万円なら、月々の返済は6〜7.5万円以内。
これくらいに抑えられると、生活費・貯蓄・急な出費、全部がなんとかなりやすい。
毎月の固定支出(食費・光熱費・通信費・保険料・車の維持費など)を全部書き出して、手取りから引いてみてください。残った金額が、返済と貯蓄に使えるお金です。
この作業、やってみると「思ったより余裕がない」と気づく方が多いです。
ローンを組む前に一度、家計の棚卸しをしておくことを勧めています。
空き家は、リフォーム費用込みで考える
空き家購入と普通のマイホーム購入の一番の違いは、リフォーム費用の読みにくさにあります。
水回りだけなら200〜500万円、フルリフォームなら1,000万円規模。でも、これはあくまで「開けてみる前」の話。
床をはがしたら下地が傷んでいた。壁を開けたら断熱材が入っていなかった。配管が痛んでいた、など。
そういうことが、中古住宅ではよく起きます。
経験上、リフォーム費用は計画より増える方が多い。
最初は「最低限」で計画していても、部分的に新しくすると、古い部分がなおさら古く見えてくるのです。
結果、不要だと思っていた部分も直したくなるのは当然です。
だから「いくら借りるか」を決める段階で、借入額に余裕を持たせておくことが大事です。
「ぎりぎりの枠で組んだのに、追加費用が出てきて詰んだ」そうならないために。
ローンの組み方は主に3パターン
住宅ローンにリフォーム費用を組み込む(一体型)
→ 低金利で一本化できる。ただし審査時点で工事内容と金額が決まっている必要あり。
物件はローン、リフォームは自己資金
→ リフォーム規模が小さいときや手元資金に余裕があるときに有効。
物件は自己資金(または少額)、リフォームはローン
→ 築古物件で物件価格が低く、リフォーム費用の方が大きくなるケースはむしろこちらが現実的。担保評価がほぼつかない物件では、リフォームローンを軸に組む発想の方が通りやすい場合もある。
なお、住宅ローンとリフォームローンを別々に組む方法もありますが、金利が高く返済も2本になるため、積極的に選ぶ理由はほぼありません。
どれが正解かは物件・金額・タイミングによって変わります。いずれにしても、「リフォームにいくらかかるか」の見積もりは、ローンを組む前に取っておくことをおすすめします。
金利は「変動」か「固定」か
次は、皆さん気になる、気になる金利の話です。
2024年以降は「変動が安くて当然」という時代が終わりました。
日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、同年7月・2025年1月・12月と立て続けに利上げ。2025年末時点の政策金利は0.75%で、1995年以来30年ぶりの水準です。
変動金利はまだ固定より低いですが、「これからも上がる可能性がある」という前提で考える必要があります。
判断のポイントは、「最悪のシナリオに耐えられるか」。
変動金利が今後さらに上がったとき、返済額が増えても生活が成り立つか。
「大丈夫そう」なら変動を選ぶ判断は合理的。
「ちょっと厳しい」なら、固定またはミックスを検討する価値があります。
ミックスとは
一つの借入を変動と固定に分けて組む方法です。
たとえば2,000万円のうち1,000万円を変動、残り1,000万円を固定にする。
変動の低金利メリットを活かしながら、固定で一部リスクを抑えるイメージ。「全部変動にするのは怖いけど、全部固定にするのももったいない」というときの選択肢です。
ただし、取り扱っていない金融機関も多い。地方の信金や地銀ではそもそも選べないケースもあるので、まずは借りる金融機関に確認してみてください。
借入額とは別に、現金も必要
もう一つ、見落とされやすいことがあります。
住宅購入には、物件価格とは別に諸費用がかかります。
登記費用、仲介手数料、ローン手数料、火災保険、固定資産税の精算……
物件価格や状況によって変わるので一概には言えませんが、一般的には総費用の6〜15%。100万円前後は見ておくのが無難です(あくまで目安)。
ほとんどの場合、住宅ローンには組み込めません。現金で用意する必要があります。
「頭金ゼロで買える」と聞いていたのに、諸費用の現金がなくて契約直前に詰まる。というケースがなにげに多いんです。
物件を探し始める前に、手元の現金がいくらあるかを先に確認しておいてください。
まとめ
「いくらまで借りていい?」への答えを整理します。
① 返済額は手取り月収の20〜25%以内を目安に
「年収の何倍」より、返済後に生活が成り立つかで判断する。
② リフォーム費用は計画より増えると想定して、借入額に余裕を持たせる
見積もりは早めに取って、ローンの枠組みをセットで考える。
③ 諸費用の現金が別途必要
100万円前後を目安に、物件を探す前に手元の現金を確認しておく。
ここまで読むと「かりるのがこわい」と感じるかもしれない。
でも個人的には、そんなに危機感を持たなくていいとも思っています。
貨幣価値は時間とともに変わります。インフレが年2%で経済が順調に成長するなら、今のうちに借入をしておくのは、長い目で見たら賢い選択かもしれないですね。
大事なのは、知らずに損をしないこと。そのための準備を、焦らずにしておくことです😊
今日の記事はここまで。
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